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助手はそれならば、と言わんばかりにテレビをつけた。
「テレビでも円盤の報道ばっかりですね」
「そうだな」
「ほら、国の偉い人が会見していますよ」
「見えているよ」
「何の前触れもなく領土に侵入することは誠に遺憾であり、厳正なる対処をするって言ってます」
「ああ、そうだな」
しばし、二人の間には沈黙が漂った。
その間にも事態は進み、どうやら迎撃の態勢をとる事に決まったらしい。
物々しい車両が走り始める画像がうつされた。
「これ、攻撃する気では?」
「迎撃だ。向こうが何もしなければ狙うだけだよ」
「しかし、大丈夫でしょうか」
助手の視線が痛い。
「やはり最後のメー……」
「言うんじゃない」
今更どうしろというんだ。
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