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『岬、あっ、美咲さんですね。
真実を書いてくれてありがとうございます。
本当は岬のバカ! と言いたいところだけど、この小説を公開する事がどれほど勇気がいったのかわかるので、言いません。
小説としても良い作品だと思います。
これからも美咲さんの小説を読みたいです』
涼からのメッセージを読んで涙が溢れてきた。
涼はもう今までの様なタメ口じゃなくなってしまった。
だけど、涼は私の小説を読みたいと言ってくれた。
それだけで涼に許されたのがわかった。
涼、ありがとう。
この日から、時々、ハッピーノベルに短編小説を投稿する様になった。
そして、私の告白を書いた『嘘ーネナベー』というタイトルの小説は、岬の事を知らない読者にも読まれ、様々なコメントやレビューをもらった。
小説を書く事で味わえるこの高揚感。コメントに一喜一憂してしまうけど、それでも私はずっと小説を書いていきたいと思った。
今も、岬が裏切っていた事に対する誹謗中傷のメッセージが時々くる。
私がした事は決して消えるわけじゃないから仕方がない。
だけど、私の大事な人達はみんな前を向いて歩いている。
私も未来に向かって進もうと思う。
完
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