新しい生活

18/18
126人が本棚に入れています
本棚に追加
/85ページ
『岬、あっ、美咲さんですね。 真実を書いてくれてありがとうございます。 本当は岬のバカ! と言いたいところだけど、この小説を公開する事がどれほど勇気がいったのかわかるので、言いません。 小説としても良い作品だと思います。 これからも美咲さんの小説を読みたいです』 涼からのメッセージを読んで涙が溢れてきた。 涼はもう今までの様なタメ口じゃなくなってしまった。 だけど、涼は私の小説を読みたいと言ってくれた。 それだけで涼に許されたのがわかった。 涼、ありがとう。 この日から、時々、ハッピーノベルに短編小説を投稿する様になった。 そして、私の告白を書いた『嘘ーネナベー』というタイトルの小説は、岬の事を知らない読者にも読まれ、様々なコメントやレビューをもらった。 小説を書く事で味わえるこの高揚感。コメントに一喜一憂してしまうけど、それでも私はずっと小説を書いていきたいと思った。   今も、岬が裏切っていた事に対する誹謗中傷のメッセージが時々くる。 私がした事は決して消えるわけじゃないから仕方がない。 だけど、私の大事な人達はみんな前を向いて歩いている。 私も未来に向かって進もうと思う。 完
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!