ー終幕ー

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ー終幕ー

「昨日の僕は馬鹿だった」 そう呟いて笑った。 午後11時50分。 もうすぐ「今日」が終わる。 僕は、使っていた睡眠薬を大量に用意していた。これで眠れば永遠に「彼」と居られる。 眠ればいい。そう気づいたからだった。 リビングの机に、睡眠薬を無造作にぶちまけた。そして片っ端から飲んだ。 飲んで、飲んで、飲みまくって。 久しぶりに物を身体の中に入れた。 気がつくと殆ど胃の中だった。 ああ。やっと。 苦しい「生」から逃れて、「彼」と居られる。 そして僕は、夢の中へと落ちていった。 永遠に醒めない夢の中へ。
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