さおりとのこと

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「うわ、田中さん!人やばいっすよー!」 「うわ、ほんとだ。なんか萩原達囲まれてるし。よし、行くよ望月(もちづき)」 「はい!」 田中を筆頭に、望月と共に報道陣につっこんだ。しかし、すでに小暮達は無視されていたので、すぐに囲まれてしまった。 「ちょ、なんですか」 「あの、白河さんの事務所の関係者の方でしょうか?」 「はい、メイクやってますけど」 「あの、白河さんは普段どんな方だったんですか?」 「え、あーそうですねぇ」 後ろの隠れていた望月は感心していた。田中さん、すごい頑張っててかっけー 「あなたも関係者でしょうか?」 「え、あああ、スタイリストをしております、望月茜です。よろしくお願いします!」 2人はさらに囲まれた。 「うわ!」 小暮は押されてこけてしまい、さらに踏まれるという惨めな思いをした。 なんで俺、こんなことに? この報道映像は、日本で放送された。しかし社長からアメリカにいるミナキにも送られた。 「ミナキ、何見てるんですか?」 事務所の休憩室で鑑賞する。そこにメンズモデルトムが入ってきた。 「ふみちゃんだ…」 「TVですか?しかもこれ日本じゃないですか?…何泣いてるんですか?」 「トム、ふみちゃん」 「あの、意味がわからないんですけど」 「ふみちゃんが頑張ってる、すごい!」 「なんですか?これ事件もの?」 「ふみちゃん!かわいい!」 「あのー」 「社長ありがとう!」 「大丈夫ですか?」 トムは訳がわからなかった。
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