新しいモデル?

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新しいモデル?

白河さんが来なくなってから、長山さんも翼さんも仕事を休むことが多かった。 翼さんの代わりに撮影できるのはラッキーだけど。まぁ、萩原さんの話し相手にならないといけないのは仕方ない。 「藤原くん、長山さんはいつまで休むんだ?」 「知らないです」 「それにしても翼さんまで休むとは…」 確かにそうだ。報道陣が押し寄せた翌日から、なぜかいるであろう報道陣がいなかったのでみんな出勤していた。社長の仕業? 長山さんもモデルさんいないけど出勤してたのに、ここ何日か翼さんと一緒に休んでいる。二人は仲良くないから旅行ということはないだろうけど。 「白河さんの夫と知り合いになりたかったなぁ」 「無理ですよ」 「白河さんと知り合う場所が大学とか…ふっ、ありえん。俺だって、モデルとキャンパスライフしたかった!」 「そうですか」 「あのjunyaは性格はどうなんだろう?白河さんに冷たく当たるのか?」 「イメージありますけど、どうなんでしょう」 妄想しかできない。 それにしても社長はなんで白河さんを辞めさせたのか。不祥事だから? 「そういえば、小暮さんも休んでますけどなんでですか?」 「あー、あの人はさぼり。担当じゃないくせに悲しんでるんだろうな」 萩原さん、馬鹿にしすぎ。 「だれがさぼりだ!」 「あ!小暮さーん!いたんですか?」 「おい萩原。てめー」 「白河さんを落とそうとしてだめだったのに、さらにイケメンモデルとか手を伸ばせないとこに行かれて悲しんでる小暮さん。お疲れ様です」 「お前、誰もそんなこと言ってねーし!」 どうしてこうも、萩原さんは余計なことを言うのだろう。 「てゆーか仕事しろ!萩原!」 「それが、モデルはみんな休んでて」 「藤原は?なにしてんだ」 「翼さんの代わりに仕事してます」 「翼さん休んでんの?」 「えー?小暮さん…長山さんも休んでるんですよ?知らなかったんですか?あ、小暮さんも休んでましたもんね?」 「…さぼり多いな」 「それはさぼりを認めたことになりますけど?さぼりの小暮さん」 「うざ!」 「小暮さんとこのモデルも来てませんよ?」 「げ、まじぃ!?」 「さぼりすぎて愛想つかされたんですよ!」 「いや、今日は普通来るでしょーが。締め切り近いし」 「そんなの連絡したらいい話じゃないですか!」 「うるせーよ」 またけんか勃発。くだらない言い争いを2人は始めてしまった。そんなとき、 「ごきげんよう!諸君!」 聞きなれない声がして、その主をみんなで探す。 「相変わらずちびだなぁー小暮くん」 「春川さん!え、辞めたんじゃなかったんですか?」 この人は春川さん。最近全く見てなくて声すら忘れていた。ベテランモデルで、歳をごまかし長々と モデルをしている。 「辞めてない!それよりさー、さおりちゃんにはびびったー!なにあれ羨ましいんですけどー!」 「春川さんはそれ言いに来たんですか?そのためだけに?」 「小暮くん、違うよ。仕事しに!」 「は?春川さんのないけど」 「社長がーやる気あるならやれってさ!」 「社長が?なんで」 「やーねぇ!さおりちゃんの受けてた分の仕事があるからじゃないの?えへへー!」 「ありえないんですけど。藤原は聞いてないのか?白河さんの仕事の割り振り」 「たしかに割り振るとは言ってましたけど…」 「ほらね!私がぜーんぶやっちゃうからー!」 そんなのありえない。春川さんはほとんど仕事してなかったじゃないか。それに若くもないし。
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