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連れまわす
「さおり、次どこ行こっか~?」
NY。準也の第2か第3の故郷。なぜか私を連れてきて、いろんな店を連れまわしている。
「勝手にして」
「わかった~。それじゃ~最近できたクレープ屋にでも行こっか!」
「なんでもいい」
二人で遊ぶことってあんまりないから、つい準也任せになってしまう。ま、しょうがないよね。
クレープ屋は公園にあった。外国って感じな公園。リスとかいるのかな?
そんなところだけど…落ち着かない。アメリカンすぎるわ。
準也はクレープを1人で買いに行った。
帰ってくるなり、
「さおり、パパラッチはっけーん!!」
「なにそれ?」
「いいから行こ~」
とクレープを持たせられたと思ったら、準也に手をつかまれ、なぜか走らされた。
結構な距離を…。
「てゆーか、どこまで走るの?」
「疲れた?…もういいかな?」
準也はキョロキョロと辺りを見渡した。
「さおりとの写真は、結婚してから撮られたいもんね!俺だけならいいけどさ~」
「は?なんの話し?」
「だからー、さおりとの写真のことだよ~」
「よくわかんない。クレープ食べる」
「お、ワイルドなさおり、いただき!」
準也はいつの間にかカメラを構えていた。
思いっきり変顔してやった。
「わ、さらにワイルドになったね~。かわいい~」
意地悪してやったのに。準也ってバカだな。
そう言えばなんで走ったんだろ?パパラッ?って何?
「変装してくればよかったね~」
なんのことやら。
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