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母は私を見て、申し訳なさそうにしました。
そして、「お兄ちゃんの目のこと、覚えるかい?」と言いました。
私は素直に「うん。何?それと何か関係あるの?」と言うと、母は「まぁ、なくはないね...」と言ってきました。
どういうことか不思議に思っていると、「お兄ちゃん、失明するかも知れないから、お父さんがお兄ちゃんを怪我させた子を訴えてね」と説明されました。
私はそこまで聞くと「は?じゃあ、私が避けられているのはお父さんのせい?」と言っていたのです。
母は「取りようによってはね」と答えましたが、私の気持ちはそこにイスがあるなら蹴りたい思いでした。
兄の目の件は知ってまたから、兄への怒りはありませんでしたが、それが原因で避けられるというのも納得できないものがありました。
ですが、この日の夜、私は両親と佳奈ちゃんと佳奈ちゃんのお母さんが玄関先で話しているのを見てしまったのです。
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