愛しのアレン(ShortVersion)

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*  その日から私は、アレンに連れられて毎日のように町を回った。  何百年も前に建てられた教会や、町で一番品揃えのいい貸本屋、伝統的なお菓子のお店。    厚い雪の積もった雑木林を二人で散歩し、氷の張った湖では手を繋いでダンスをした。町から少し離れた洞窟に入ったときは、地面も壁も凍っていて、鏡の中の世界みたいで本当にワクワクした。  毎日がすごく楽しくて、ベッドの中で次の日のことを考えては、興奮で眠れなくなるくらいに。
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