彼女からのクリスマスプレゼントは、手作りマフラー☆

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「これ、私の手作りなんだ」 外は雪が降っていて、今はクリスマスで、彼女は恋人で。 渡されたのは、彼女の愛情たっぷりの手作りマフラー。 正直、重い。 それが、そのマフラーを手に持った感想だった。 なんでこんなものを、と思う。 「ね、つけてみてよ」 あほか。 ノリノリな彼女を前に、その言葉が口から出るのを必死で止める。 こんなマフラー付けれるわけがない。 表面はボコボコだし、形は歪、手作りだと一目でわかる。 はっきり言って通報されるレベルだ。 こんなの付けて外に出れば、最悪死人が出るレベルだ。 「わたしね。この日のために頑張ったんだよ」 それは分かる。すごく分かる。 ただ、何故そんなことを頑張ってしまったのか。 それが、分からない。 店売りの物なら、喜んでつける。 だけど、手作りはアウトだ。 仮にどんなにきれいに作られていたとしても、つけて外に出るなんてありえない。 それに、こんな冬の寒い時期にマフラーなんて渡されても困る。 こんな時期にマフラーを付けるなんて、手はかじかむし、体も冷える。 風邪をひきかねない。 なによりも、外は雪が降っている。 朝には、除雪車が通り、道路の雪はなくなっているだろう。 けれど、道には大量にまかれた融雪剤が残っている。 彼女が頑張って作ってくれたマフラーがボロボロになるのを見るのは、忍びない。 「これは、飾っておくことにしようか」 「え~~~~~~~~~」 不満の声を上げる彼女には、道路交通法について教えなければならないだろう。 ガレージに運びこむべく、彼女の手作りのマフラーを傷つけないように、抱え直す。 本当重い。 よくも車用マフラーなんて手作りしたものだ。 あきれると共に、彼女の愛の重さににやけが止まらない僕だった。
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