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眠い目
「眠い目を紙ヤスリで擦ってまぶたはツルツル
瞬きの摩擦が減ったよ。」
「本当に?ちょっと血が滲んでるよ。
痛そうだよ。」
「実は、眠い目を紙ヤスリで擦ってまぶたはヒリ
ヒリ瞬きするのも痛いよ。」
「眠気は減ったかい?」
「まだ眠いよ。」
「瞬きするのも痛いくらいなのに、まだ眠い
の?」
「寝る時は瞬きをしないから痛くないんだ。」
「じゃあ、瞬きし続けたら寝むくならないんじゃ ないか?」
「そりゃそうだけど、別に眠らないために、眠い 目を紙ヤスリで擦った訳じゃないんだ。」
「ならどうしてそんな事したんだよ。」
「どうして擦ったかなんて大きなお世話だ。」
「そっか心配して聞いただけで、別にこっちもヤスリで目を擦るという、君の奇行の意味なんてどっちでもいいんだ。興味ないよ。」
「そうだろ、僕の奇行なんて今日に始まった訳じゃないし、これまでも僕のすることに一々聞いてきたことなんてなかったじゃないか。」
「でも、そんな不思議な事をするような君に興味があるから友達になっているんだよ。」
「そうか、君は変わったやつだ。ヤスリで目を擦る僕なんかよりよっぽど。」
「いいや、僕は君ほど変わり者じゃない、至ってて普通の人間さ。」
「そこだよ、そこ!」
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