勇者と魔王

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 勇者は、魔王の手を振り払った。そして、魔王に攻撃した。  魔王は、その攻撃を受け入れたように抵抗しなかった。 「なぜ……?」 「ふふ、お前が俺を倒すのなら、それも一興。この後、歴史がどうなるか、見ものだな」  不穏な一言とともに、魔王は膝をつき、やがて、倒れた。 「や……やったのか?」  あまりにも呆気ない決着に、勇者は驚いた。これで、戦いの運命から逃れることができる。不安と安堵が同時に襲ってきた。 「とにかく、現代に帰ろう……」  魔王の死体を確保し、時渡りを実行する。
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