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「そう言ってくれんの、お前だけだよ」
「はは」
確かに、この園芸部は幽霊部員だらけだった。それもそのはず、園芸部存続の危機に際し、後生だからと梅田に頼まれ、仕方なく名前だけ貸している…という人がほとんどなのだ。まして夏休みの当番なんて、ちゃんとやる奴がいるわけがない。
自分から希望して園芸部に入部したのは、梅田と私だけだった。
しかもその私だって、花や木にはまったく興味がない人間なのだから、梅田には少し気の毒かもしれないけど。
「梅田は毎日、来てんでしょ」
「まーな」
いったん育てはじめといて、ほったらかすなんてできねーからな。
そう言ってるけど梅田はただ純粋に、花が好きなんだろうと思った。
植物は光合成できるだけじゃない。植物は、梅田から愛されている。…ますます、うらやましい限り。
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