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電車を降りて約束のカフェに向かって二人は肩を並べて歩く。ただでさえ長身二人で目立つのに、フレディーの外見はやたらと人目をひいた。フレディーについて行くように少し後ろを歩く瞬平も、周りの視線に気がつき、見張るように辺りを見渡した。
しかし、当の本人フレディーは視線に慣れているのか、本当に気がついていないのか、全く無防備に歩いているので瞬平は少し心配になる。こんなに美しい容姿だと変な輩が寄ってくること間違いなしだろう。
「着いたよ。あそこのカフェ。窓際のカウンター左端に座ってる男の子」
言われた方に目を向けると、眼鏡で小柄の頭の固そうな男が見えた。年齢は同じくらい。だがゲイには見えないし、フレディーとはあまりに釣り合わないので、その隣の男の間違いかなと目を向ける。
線が細めでゆるっとしたパーマのかかった茶髪でチャラそうに見えたが、こちらの方がフレディーにお似合いだ。
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