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「茶髪パーマ?」 「違う違うそっちじゃない。左端の眼鏡」 「……本気で言ってる?」 「何で嘘つく必要があるのさ。あれが彼氏だよ。めっちゃ頭いい高校でよく勉強教えてくれるんだ」 「チビメガネじゃん」  ムッとして顔を歪めるフレディー。表情がわかりやすく変化する。 「人を外見で判断しないでよね。そういうの嫌い。ちゃんと彼の中身を見て」 「だって性格なんて知らねーし」 「すごく優しいんだから。頭もいいしね!」 「お前こそ頭の良さしか見えてないの?」 「ち、違うけどさ」 「だいたい、別れ話をしにいくんでしょ?優しくて頭が良くても別れたいんだから中身もへったくれもないじゃん」  顔を真っ赤にするフレディー。 「そ、それは……性格の不一致だよ!束縛がひどくてさ。オレが誰といても心配みたい。それがもう息苦しくて……」 「なるほどね……まあ、それはわかるわ」 「わかるの!?」 「わかるだろ、そりゃ。お前みたいに綺麗な男が彼氏だったら心配でしょうがないだろうな。男女誰と一緒にいたってさ」 「またそういう適当なことを言う。オレなんか背が高いだけの男だよ?肌も褐色で中途半端だし、日本人なのに外国人みたいだし、心配なんて何もないじゃん」  フレディーの目には嘘偽りがないようだった。これは自分の尊さにも気づけない面倒くさいタイプの男だと瞬平はため息をつく。
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