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「瞬ちゃんはオレとは全然違う。やっぱりオレってへたれだね」  いつもなら憂鬱なだけの別れ話だったが、自分が落ち込むことになってしまったフレディー。そんなフレディーを見て一抹の不安に襲われる瞬平。 「……ちなみになんだけどさ、お前、昔の男の写真とかある?」 「うんと、少しなら……見たいの?」  涙を拭きながら不思議そうな顔をするフレディーは、ボトムの後ろポケットからスマホを取り出すとサクサクとフリックして写真を探し始める。 「見たいってゆーか……」  瞬平は視線を落とし、フレディーの手の中にあるスマホ画面に目を向けた。もしかしたら、今までろくな男と付き合ってこなかったのかもしれないという恐れが頭から離れず、確認せずにはいられない。しかしはっきりそう言うのも気が引ける。 「まあ……見たいかな」 「ほらこんな感じだよ。年上ばっかだったから上手くいかなかったのかなって思って、今回は同じ高校生にしたんだ」
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