193人が本棚に入れています
本棚に追加
「あれ、もしかして彼女できた?」
「いや、違うけど」
「友達?」
「うん」
「そっか、じゃあまたの機会に……」
夏希の話の途中でブーブーというスマホの機械音が鳴り響いた。夏希がカバンからスマホを取り出す。
「あ、心愛からだ」
夏希は瞬平にバイバイの手を振ると電話に出た。
「もしもーし、どした?ん?校門に外人のイケメン?」
教室を出ようとしていた瞬平ははたと足を止める。
「めっちゃ背が高い?へぇ~、ロシア?ヨーロッパ系?違うの?白くない。白くなくてイケメンとかレアだね。褐色?アラビア系とか?……そりゃ石油王だろ、あはは……」
肩に何か触れた気がして夏希が振り返る。
最初のコメントを投稿しよう!