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「ずっと謝りたかったんだ。あのときは……本当にごめん」
(ん?)
フレディーは下を向いたまま耳を傾ける。
「隠したりはしたけど、壊したりはしてない。野口とか佐川が壊してたから、それはやりすぎだってちゃんと注意したんだ。もちろん壊さなかったから罪が軽いとは思ってない。あのころは、わかってなかったんだ。どれだけ相手を苦しめる行為かってこと。とにかく、フレディーが羨ましくて、羨ましいだけじゃなくて興味もあって、ホントそれだけで……」
早口だったが、顔を見なくても必死さが伝わってきて、本音をしゃべっているように聞こえた。
「……羨ましい?」
「そう、羨ましい」
「何が」
「外見?かな。フレディーめちゃめちゃかっこよかったじゃん、昔から」
フレディーは言葉を失い、眉間に皺を寄せた。この褐色の肌に濃い眉毛、どこが羨ましいというのかさっぱりわからない。理解しがたいと首をひねる。
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