193人が本棚に入れています
本棚に追加
「小学生のころ、身長はそんなでもなかったけどかなり伸びたんだな。顔は同じなのにでかくて最初見たときびっくりした」
「中学、高校とずっとコンスタントに伸び続けたからね」
「そっか。俺も小さくないんだぜ?バスケやってるおかげか、百八十オーバー。だけどお前と並んでると子どもみたいに思える。もしかして百九十ある?」
「まさか。百八十八」
「ほぼ百九十じゃん!でももっと高く見えたな。細いせいかな。バスケ部?」
瞬平は笑いながら尋ねた。フレディーが運動音痴なことを知ってわざと聞いているのだ。
「卓球部だよ!」
「へぇー、スポーツしてたんだ。意外」
フレディー自身も意外だった。長続きしているし、スポーツの中では唯一まともにできる競技だった。身長のおかげでスマッシュに角度がつくし、長い手足で球の行く先が読みづらいらしく、運動音痴なわりに初戦はだいたいいつも突破する。
馬鹿にされているはずなのに、最初のような不快感はほとんどなくなっていた。瞬平が謝ってくれた上に、褒めてくれたことが腐っていたフレディーの心を調和してくれたといえるかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!