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「はい、水。起きれる?」
怜がグラスを持ってベッドサイドに戻ってきたのを見て、思わず額に手をやった。 まだ頭がふわふわしている。
帰宅してまだ30分も立ってないのに、2回も激しく達してしまった……。
しかもなんと、よりにもよって玄関とバスタブの中で。
冷静になると恥ずかしくて毛布の中に潜り込みたくなる。でもあの気持ちよさは半端じゃなかった。途中でやめてと言えば怜はやめてくれたかもしれない。でも止められなかった。言えなかった。
ああ、でもそういえば。 怜はまだなんだよね? 私ばかり感じてしまって。
このままお布団の中に戻ってまどろんでしまいたいけど、お風呂で少しばかりのぼせてしまった私はバスローブしか羽織っていない。怜も同じだ。こんなものまでコンシェルジェに頼んでいただなんて。
とにかく、頑張って起きなきゃ。
「あの、怜?」
「すごかったなさっきの。理佐もいろいろと溜まってたんだな」
「ばっ、バカ!」
もう何てことを言うの。思いっきりばふっ、と枕で怜の顔を狙ったがうまく当たらない。
「はははは、でも男としては嬉しいよ。理佐が俺のすることで乱れてくれるのは」
「もう言わないでー! 」
一体何を叫んでいたんだか、思い出そうとすることすら恥ずかしいのに!
いやいやそれよりも。
「というか怜は?」
「もう水はいいのか?」
「うん」
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