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私の気持ちそのものの快晴の日曜日。
この日のためにオリオン通りで
普段履かないスカートまで買って、
洗車仕立ての車で宇都宮駅へ。
亮太が笑顔で片手をあげて
私の車へ寄ってくる一歩一歩に
速くなっていった胸の鼓動は
今も微かに奥に残っている・・・。
エンジンとともにスピーカーも
鳴り響かせると、
「これ、俺の好きなバンドやん♪」
嬉しい言葉が。
「そうなん?よかったあ!」
初めて聞くふりでいたけれど
とうの前から知っていた
彼の好きな音楽をBGM。
前夜、寝ずにコピーしたナンバー。
笑いの絶えない痛快ドライブ。
関東へ来てからは
なるべく関西弁は使わないように
気をつけていた私達だけれど
気を許すとつい出てしまう
気持ちが緩やかなになるヒトトキ。
渋滞なく流れる東北自動車道を
矢板インターから
地道へ車をすべらせいくと
那須野が原扇状地が拡がる。
「こんなとこ・・・あったんや・・・」
「綺麗やねぇ・・・」
やわらかな景色が見える道路わきに
停車して・・・
車にもたれて二人並んで・・・
春風に抱かれていた・・・。
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