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第一部御霊兄妹編~出会い~
「みてて!お兄ちゃん!出来たよ!」
「おっ!デストーイデッキか!似合うぜ」
「これでデュエル出来るね」
「おっ!やるか」
「「デュエル」」
「さすがだなぁ」
「まけないんだからね!」
「これでどうだ!」
「出た!V・HERO」
「負けたぁ~!もう一回やろうよ」
「いいぜ!何度だって受けたつさ!」
「私の勝ち~!」
「負けた!!もう一回だ!」
「あらあらやってるわね」
「熱心だもんだ」
「そうね」
「遊也!知代!出かけるわよ」
「「はーい」」
「みてて!」
「わぁ!綺麗だなぁ」
「そりゃ夜だからね」
「ふふふ」
「ははは…はっ!」
ドカァァン!
「うっ…」
ここは…
「病院…?」
お父さんは…?
顔で見回ると左隣のヘッドで知代が寝ている。
「知代…」
俺の声に目覚ましたのか俺を探してこちらをみて安心したように微笑む。
「お兄ちゃん…」
「うん…」
とにかく妹が生きてよかった。
後から聞いた。交通事故に巻き込まれて親は居なくなり、生き残ったのは俺らだった。
「お兄ちゃん…」
「ん?どうした?知代」
「お兄ちゃんだけは居なくならないで…」
「知代…」
抱きしめる。
「…っ…!」
「お兄ちゃん…泣かないで…」
「うっうっ…」
「…お兄ちゃん…」
ギュッと抱きしめ合うしかなかった…。
「知代」
「どうしたの?」
「受け取ってくれ」
「あっうん…これって…!」
そう…指輪だ。
「どうしていきなり…?」
「いいから」
知代は小さい指輪を小指に付けてみると…
「わぁ…!」
「な?びったりだろ?」
「ありがとう…!お兄ちゃん」
「へへん、大切にしてな」
「うん…!」
どうやら喜んでくれたようだ…。
少しした後知代は気付いた…兄の右手にも同じ指輪付けていることを…何故付けた理由は明らかだった。その意味を知った知代はますます好きになったという。
「全くお兄様ったら…ありがとう…」
「なんか言った?」
「ううんそれよりデュエルよ」
「おっ、受けたつぜ」
お互い想い合う兄妹果たして…
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