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2人部屋、危機一髪!
〜第4部〜
あの騒動の後、2人部屋に移動してからしばらくは何もなく平穏だった
同室のぽっちゃりは、僕より1つ上で内向的な上に少し発達障害があるようで、まぁからかわれているのを良く見るw
僕はそういう事は特に気にしないし、ぽっちゃりと良くカードゲームをしていたので仲は良い方だったな~
ぽっちゃりは感情のコントロールも苦手で、からかわれた後に塞ぎ混んでると思うと、ブツブツ恨み辛みを呟いて、かと思ってそっとして置くといきなり「カードゲームしよう!」と笑顔で言ってきたりで、まぁ扱いは難しい方だった
当時はビー玉やメンコもそこそこ流行っていたし、赤土をいかに固めてかつ表面をピカピカにすると言った遊びも有り外に遊びに行く事が多かった
ぽっちゃりは当然来なかったけど・・・
ただ週に一回の小遣いを握りしめて、駄菓子屋にカードを買いに行く時はたまに一緒に行ったな~
あと漫画もw
あの時は、たまに貰えた図書カードで新刊を買うのが凄く楽しみだったなぁ~・・・
まぁそんなこんなで平穏だったんだが、当然の如く事件は起きた
それは日曜の朝、朝ごはんを食べ部屋で「今日は何しようかなぁ~」と考えていた時に起きた
いきなり部屋の扉につっかえ棒をされ、ぽっちゃりへのからかいが始まった
やれ⚪ブだの障⚪だの酷い言葉(まぁ、いつもの事だが)が浴びせられ、いつもの如くぽっちゃりは言い返していた
大体少ししたら無言になるので、そこでからかいが終わり何事も無かったの様にカードゲームをするのだが、その日は違った
ぽっちゃりはブツブツと何かを言い始め、机を開けて何か取り出した
それは刃渡り15センチはある裁断ばさみで、ぽっちゃりはそれを握ってプルプル震えていた
僕は「大丈夫か・・・?」と、不安ながらも声を掛けた、いや掛けてしまった
それを切っ掛けにぽっちゃりは、「お前が言ってるのか!」っと僕を睨みながら叫んだ
ぽっちゃりは叫びながら裁断ばさみを握り締め、僕に向き直りベットから立ち上がった
そして、突進してきた
僕は無我夢中でぽっちゃりの手を掴み、必死で押し返した
ただぽっちゃりとは体重差があり、押し戻せずにいた
外の連中も僕の必死な声に気付き、直ぐにつっかえ棒を外して僕とぽっちゃりを引き剥がしに掛かった
どうにかこうにかぽっちゃりを2人がかりで押さえつけ、職員も来た事で事なきを得たが・・・一歩間違えば死んでたなw
マジで喉狙ってたよw
その後に外でからかっていた連中は正座の反省が下され、ぽっちゃりは他にも問題が有った為に別の施設(前の奴が行ったのと同じ施設w)に移された
ルームメートは居なくなったが、部屋はそのままだったので伸び伸び過ごせて楽しかったが、暫くして別の奴が入ったのでまた元通り2人部屋・・・w
まぁ、その後はルームメートとのトラブルは無く平和だった
ただここは児童養護施設、何も無い訳は無くまた騒ぎや事件は起きていたw
〜第4部 完〜
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