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必殺の一撃!?
〜第5部〜
僕の居た施設は4つの寮と事務所や炊事場、中央広場と言った構成で、結構広かった
寮は1棟ごとに約30名程の児童に職員3、4名程で構成されていて、寮によっては軽度の知的障害のある児童も預かっていた
僕の寮には居なかったが、外で遊んでいるとたまに見掛ける事はあり、直ぐに職員に連れられて行く光景は当時の僕にとっては不思議だったな~
だって、変わっているのは頭にヘッドギアを着けているくらいで、特に問題は無さそうだったからな
ただ、職員が見張っていた理由が理解できる事件が起きた
また僕にw
それはいつものように外で遊んでいた時だった
事務所周りの花壇で虫を探していると、例のヘッドギアが居た
そいつはずっと立ったままこっちを見ていた
まぁ、気味悪いとは思ったが何も話してこないし、遊ぶ方が重要だったので花壇に向かっていると、いつの間にかそいつが直ぐ近くに寄ってきていた(怖っw)
僕はビビりながらも「どうしたの?」と声を掛けた
けど、そいつはニヤニヤしながら立って居るだけで何も話さなかった
流石に変だと思った時、ある事に気が付いた
そいつ、手に米袋程の大きさもあるコンクリートの塊を持っていた
僕は「それ何に使うの?」と口に出そうとした瞬間、そいつがコンクリートを持ち上げ僕の頭に振り下ろす姿が目に映り、そこで意識は途切れたw
次に目が覚めると寮の広間に寝かされていて、氷嚢で頭を冷やされていた
(固すぎて逆に痛かったがw)
介抱してくれていた職員から聞いた話だと、外で僕が倒れているのを見つけて直ぐに運んでくれた事、ヘッドギアほその間ずっと僕の横で立っていてニヤニヤしていた事、近くに落ちていたコンクリートでこの状況を察したと言う事だった
幸い、追い討ちも無く出血も無かったので入院はしないで済んだけど、頭には前頭から後頭部にかけて一直線のタンコブが出来ていて、まるでウルトラマンの様で少し笑った
(お陰で冷やすのに苦労したな・・・w)
3日、4日すると腫れも引いて寝るのが楽になった頃にはヘッドギアを見掛ける事が無くなった
多分、あいつらと同様に別の施設に移されたんだろうなぁ・・・w
気絶したのは後にも先にもこれが最後だったけど、とにかく僕に後遺症や障害が残らなくて良かった!
まぁ、まだヘッドギア以外にもヤバい奴が居るんだが、それはまた次回にするかな~
〜第5部 完〜
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