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----宮城目線----
この人どういうつもり?昨日の夜のあれ見たのによく僕を誘えるよな
宮城の手首は目の前の犬のような男にしかと握られたままである
「あの、昨日の見たのに誘うんですか?」
僕がゲイって分からなかったのかな?
分かってて誘ってるとしたら本当に悪趣味だ…
相変わらず目の前の男はキョトンとした様子で首を傾げている
「今日、忙しいですか?もう予定入ってます?」
いや、営業のあなたに比べれば忙しくもないし予定も入ってないけども!
「いや、予定はないで「じゃあ決まりですね!何時に退社ですか?」」
宮城の応答に食い気味に答えたこの男は
またキラキラとした目でこちらを見ている
「……一応18時の予定ですけど」
恐る恐るいうと
「本当ですか!!じゃあ迎えに来ますね!店は“和泉”でいいですか?」
と息を巻いて答えられてしまった。
「いや、迎えに来なくていいですし、僕は行きません」
もう意味がわからない
強く握られた手を振り解きながらそう言った
ドアノブを掴むと宮城は思い出したように振り向く
「昨日の件、誰にも言わないでいただけるとありがたいです
本当に、それだけはお願いします
あと、僕にはもう関わらないほうがいいと思います」
しっかりと目を見てそういうと宮城は瀬良を残してそそくさと喫煙室を後にした
昨日僕がヤってるところ見たっていうのに…
どういう神経してるんだろ
本当、好奇心って怖い
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