3 再会

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 「爺やと婆やは随分と若返ったようじゃの」  「姫に逢えて、若返りましたのじゃ。しかして・・・姫! その格好は?」  姫の周りにはきれいな絹織物の端切れが散らばっている。しかも着ている衣も2枚だけ。  「姫様がはしたない」  婆やはそう云いながら、脱いだ衣と絹織物の切れ端を集めている。  「スースーして気持ちよいぞ。妾は自由になった気分じゃ」  爺やは、姫の明るい笑顔を見て綻んだ。
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