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爺やと婆やはまず広さに、そして煌びやかな調度品に驚き、物珍しいものを見るような感じで手あたり次第触っている。
「月の船『天の川』です。この異空間は、人を小さくさせるのです。かぐや姫も最初は小さかったでしょう。あれと同じ原理です」
「ホぉ 異空間とのう。 よく分からんが、すごいもんじゃのう」
「さぁこれで移動しましょう」
雷兎が運転席に座り、各装置を稼働させようとしている。
――と思っていたら――
「いやじゃ! 妾は歩くのじゃ」
かぐや姫は外の景色を楽しみたいのだろう。今まで部屋にこもりっきりだったのであろう。気持ちはなんとなく分かる。
「仕方ありません。では姫様、これをお持ちを」
「なんじゃ? これは」
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