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シュッとそれを手で捕まえ、かぐや姫がブンブン振り回した。
「この紐みたいなものは何じゃ?」
「姫様! 放しなされ! それは蝮です!」媼が慌てている。
「ホー 蝮とな。手足がないとは奇っ怪な生き物じゃのう。しかるにこれは食べられるのか? 妾はお腹が空いたぞ」
などと言っていると、蝮が怒ったのか、かぐや姫の腕に噛み付いた!
「あっ! 「キャッ!」」翁と媼が悲鳴を上げる。
噛み付かれた瞬間、かぐや姫の腕が陽炎のように揺らぎ、蝮の口が空を切った。
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