蜜蝋

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 ルーシーは2回めのため息をついた。 「悪い子。私の大事な蜜蝋を隠しちゃったのね。あれがないと、ロールができないのに・・・」  ルーシーはもう一度テーブルに戻ると、今度は床に四つん這いになって直径6フィートの範囲をくまなく探した。探し物は見つからなかった。この範囲で見つからなかったら、もう探し出すのは不可能だ。  ルーシーはイライラしていた。妹のパティに連絡して探しに来てもらおうか?いや、そんなことでパティを呼び出すなんて。この前会った時、もう迷惑をかけないって、偉そうなことを言ったばかりじゃない?  ルーシーは探すのを諦めた。 「マクマーンさんの雑貨屋ならまだ開いているし、あそこなら木製家具を磨くための上等な蜜蝋が売っているわ。やれやれ、あのいたずらっこ!」
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