それ、僕がしたんだ

新生活

　教室に着くと、ちらほらと生徒が来ていた。だいたいの生徒は課外授業開始5分前にダッシュでくる生徒が多く、この時間はまだ半分も来ていなかった。

　僕は授業で使用する教材を机の中に納め、今から使う教科書とノートを取り出し、今日の授業のページをぼんやりと見ていた。

　みんなと打ち解けて話す…まだそういう気にはなれなかった。1人でいる方が楽だった。

　そんな僕を桜井は心配しているのだろう。最近はよく声を掛けてくれる。ありがたいと思う。こう優しくされると、何かあった時に助けてあげたくなる。

　その15分後、0時限目の授業が始まった。