147人が本棚に入れています
本棚に追加
切り替え
あの日から数日がたった。
あれから佐藤さんとは連絡を取っていない。
無かったことにしようと言ったけど、正直にいうと僕はそうしたいと思っても脳に記憶がしっかりと刻まれていて忘れられない。
あの時の佐藤さんの熱を帯びたセクシーな声。
僕に言ってくれた好きだという声が頭から離れない。
こんな時は仕事をしたいけど…今日は休みだからなぁ。
録り溜めたアニメでも見よっと。
「あ、これって主人公誰だっけ?」
そう思いながらなんとなく笑えるかなと思ってラブコメを選んだ。
『俺の名前はマコト!今日は、最近女子校から共学になった高校の入学式!高校は友達も彼女も作ってエンジョイするんだ!』
この声って佐藤さんだよな?
間違えない。これは佐藤さんの声だ。
こんな時に……でも佐藤さんの出演作は見たい。そのために撮ってるし。
そこからアニメはベタな展開だけど共学になりたてで男は1人だったみたいな設定。
たぶんこれ、モテモテ系のやつだな。
と思ったら案の定そうだった。
『まーこーとーくん?席隣の相川梓!よろしくね?』
『よ、よろしく』
僕と女キャラ、下の名前が同じだ。
『梓って呼んでね』
『あ、あずさ?』
ドキッ
え?!なんで僕ドキドキしてんの?!
下駄箱でただ喋ってるだけだぞ?!
『ふふっかわいい…(チュッ)』
『えっ?!てちょっと…んっ…んぁ』
ゴクッ
なんだこのアニメまさかのそっち系なのか?!いきなりそんな展開になるんだ…
「う、嘘だろ?たってる」
しっかり僕の身体が反応を示していた。
このキスシーンに反応してるのか?いや違う。たぶん僕は佐藤さんの声に反応しているんだ。
触りたい。これ自分で処理したら佐藤さんに申し訳ないし次会った時絶対顔なんて見れないよな…
でも我慢できない!
カチャカチャッ
うわっけっこうたってる………
「んっ…」
まだアニメでキスしてる。
「んぁ…はぁはぁ…んっあっ……んん」
足りない。佐藤さんに触ってもらった時の方が…
いやいや!何考えてんだ?!
「あっ…んっ…」
ちょっとだけ…これは処理のためだ。だから少しだけ…
そっとおしりの穴に手を当てた。
「んぁぁっ…んっ…んぁ」
うそ…?おしり弄った方が感じてるのか?
『あ、あずさっ……』
「んっ…はぁはぁはぁ…あっあぁぁんぁぁ!!!」
うわイッちゃったよ。
テレビから佐藤さんの声が聞こえて余計にやばかった。はぁぁぁ。
「さっ…さとうさん……」
こんなのもうどうすればいいんだ。
忘れられないよ。
忘れられないのは僕だけ?
最初のコメントを投稿しよう!