赤色矮星

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ゲリラ戦が主流だった。 いかにコンピュータの性能が向上しようとも、結局最後は人の力に頼るのが戦争なのだろう。 宇宙へと進出し、果てしない時が経過したかに見えても、人の内面変化はほぼなかったのだ。 G型の恒星が主星である惑星、そこが発生元である私達の祖先。 生物としての生存競争に勝つ為に争いを繰り返し、二本足で歩き、器用に手を使い知能を発達させていても、未だに人類は争いの火種を消す事は出来ないでいる。 ほんの少し生物として変化したと言うなれば、彼等に比べて私達は赤色方向への視覚を発達させて来た点だろうか。太陽(ソル)よりも弱い光には青の波長は少なく、特に此処では巨大なスーパー・アースの大気中を進む事で光はより拡散されて赤方へ偏光する。 その様な光の波長域に適応した人の瞳は、錐体から赤、青、緑への分別を喪失させて行き、桿体の感度は高まった結果、色盲が増えると共に薄明の中でも不自由しない者が増えた。 かつての視野を持つ人々は黄昏の世界を赤く暗いと評するが、視覚を変化させた者には薄明の暗さは気にならない。むしろ太陽と地球(テラ)の関係程に眩しい光は視界の妨げになる。 主に色の違いを感受する錐体よりも、物の形を見分ける桿体が発達しているのだから。 古い型である地球型視野の者には見え辛く、物の見分けが難しいのだとされるが、此処に生きる大多数の人には大した問題ではない人体の進化。
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