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「お、重たいって思っているならさっさと下ろしてよ!」
「違う!こ、これは」
「これは?」
「~~~勃った」
「へ?」
この期に及んで嘘や誤魔化しで気持ちをすれ違いたくはなかった。だから正直に伝えた。
「花咲里を抱き上げたら……また其処が勃って……」
「……」
「花咲里をまた……抱きたいって」
「っ!」
俺の言っていることを徐々に理解した花咲里の顔はあっという間に赤さを増した。
(呆れたか?!こんな性欲強めの俺に花咲里は──)
内心焦りながらなんとか熱を帯びている其処を宥めようと必死に九九を頭の中で唱える。──が
「……分かった」
「──え」
「しても……いいよ」
「…………は」
花咲里が何を言っているのか一瞬理解出来ずに今度は俺が呆気に取られた。
「お風呂場でだったら汗も流せて手間が省ける……カモ」
「………か……花咲、里」
(えっっっっろ!!)
花咲里が言っていることを理解した俺は思わず心の中でそう叫んでしまった。
まさか花咲里から進んでそんなことを言うとは思わなかったから盛大に驚いてしまったが、予想していなかった花咲里の隠された好色な面が窺えてなんだか妙に嬉しく思ったのは確かだった。
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