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そしていきなり抱き上げられてそのまま寝室に連れ込まれ優しくベッドの上に置かれた。
「れ、蓮?」
突然のことに目を丸くしているとまたしてもいきなり濃厚なキスが私の唇にもたらされた。最初から激しいキスが私の唇を貪った。
「花咲里、好きだ! 花咲里、花咲里っ」
「ちょ、ちょっと……」
キスの合間になんとか言葉を吐き出しながら蓮の肩に手をやって押した。
蓮の濡れた唇と潤んだ瞳にドキッとしながらも流されないように意識をしっかりと持った。
「い、いきなり何? 朝ご飯の途中でこんな」
「したくて堪らない」
「は?」
「花咲里からあんな誘いをされたら我慢なんて出来るはずが──」
「あんな誘いって……私、別に今したいなんてひと言も」
「俺がしたい」
「っ!」
熱烈に私を求めているだろう蓮の真っすぐな視線に恥ずかしくも奥底がキュッと疼いた。
(や……噓! 朝からそんな)
その疼きがどんな意味を持つのか私はもう知ってしまった。誤魔化しようのないほどにその疼きは徐々に強さを増し、既に潤みを湛えていることにも気が付いた。
「花咲里……花咲里…!」
「……」
戸惑いながら脳内で理性と欲望のせめぎ合いをしている間にも蓮は私の衣服を肌蹴させ欲をぶつけていた。
(あぁ……もう降参!)
結局は私もしたくて堪らなかったのだ。蓮に愛されたくて仕方がない気持ちを抱いていた。
(いつもより早い時間だし……大丈夫、だよね?)
そんなことを考えた瞬間、私は蓮から与えられた刺激によってはしたない喘ぎ声を出してしまっていた。
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