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(いやいや、蓮は仕事しているんだからニヤけていちゃダメでしょう!)
花咲里がそんな脳内ひとりボケツッコミをしている同じ頃──……
「何、どうしたの」
「──え」
「なんかめっちゃ機嫌いいね?」
「……はぁ」
始業時間ギリギリに滑り込みセーフした俺はデスクで乱れた息を整えていた。
息が正常に治まる間に花咲里に無事会社に着いたメールした。すぐに花咲里から【よかった。仕事、頑張ってね】と返信が返って来て一気にテンションが上がった。
(くぅぅぅぅ~~~可愛い! めちゃくちゃ可愛い、俺の愛妻っ)
花咲里がどんな顔をしてこのメールを打ったのだろうかなんて想像したついでに昨夜の出来事、および今朝のことも頭の中で再生を始めていた。
花咲里との初めての行為。
もっとも女性とそういうことをするのも初めてだったが、そういうことをしたかった唯一の女と念願叶って致せたことは今まで生きて来た人生の中でも最高潮に幸せな瞬間だった。
(はぁ……本当、可愛かったなぁ……花咲里)
俺の全てで愛した花咲里は想像以上に嬉しい反応で応えてくれた。今まで知らなかった花咲里の一面を見れたこと、知れたことが嬉しくて、幸せで……
おまけにアレがあんなにも気持ちのいい行為だったとは知らず、驚き過ぎてすっかりハマってしまった。
あの極上の気持ち良さは花咲里が相手だからという要素もプラスされているのだろうか──なんて、他の女性と一生することがないのだから確かめようもないのだが。
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