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老人は こっそり家に近づきました。
原則 子どもに姿を見られてはいけない決まりです。
雪が積もっていないだけ マシでした。
2階建ての家の窓には じっと動かない影が映っています。
とても小さな影です。
「あれは・・・」
老人は ポケットから街のリストを取り出しました。
プレゼントを配り終えた家には、ピンク色の付箋がはられています。
「・・・あぁ、やっぱり・・・」
老人は白い息を吐きました。
この家には 男の子が一人居るはずです。
そして
唯一 リストに何も書かれていない家でした。
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