サンタさん ありがとう

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多くの子どもにとって 年に一度のこの日は 眠りにつくことを嫌がる子が 増えるそうです。 「あの家も  きっとそうか・・・」 一人の太った老人が  大きな袋を抱えて家を見つめました。 なぜその家を見つめていたのでしょう。 夜でも眠らぬイルミネーション ひいらぎのオーナメント こっそり垣間見えるツリー その家は   何一つありませんでした。 周りの光から逃れるかのように ひっそりと 佇んでいるのです。 老人は  何となく分かっていました。 「クリスマス」という言葉が  その家には存在しないことを。
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