episode XX1 始まりは想定外

2/7
523人が本棚に入れています
本棚に追加
/291ページ
「 冬休みの間はバイトばっかするんでしょ、だったらせめて1回だけ付き合いなさいよ 」 そう言われた私は今、女子会に向かっているところ。 私は芹田 伊織、18歳、女子短大生。 栄養士になる予定だ。 特別モテたり美人でもないけど、普通の範囲内だと自分では思ってる。 悲しい事と言えば、人生で誰にもあるであろうモテ期とやらがなかった。 きっとハーレムのような感じ、勝手に恋されてプレゼント攻撃とか、ヤキモチやかれる… 私じゃなきゃダメってそんなイメージしかない。 何事も普通で並の私に、人生が変わる、そんな出来事が起こるなんて…この時は思いもよらなかった。 「 伊織~ 遅いよ、遅刻だよ、あり得ないからねー!」 「 え~ ごめん、利香 」 「 今日だけなんだからね、イケメン揃ってるのは!行かなきゃ寒い冬に寒いお一人様だもん、絶対ゲットするんだから!」 あはは… 気合い入りすぎ? まぁ確かに寂しい冬にはしたくないけど、私バイト入れちゃったしな~ 利香の顔を立てればいっか。 「 伊織、行くよー!」 「 おー!」 こうして私は友達の利香とテンション高めにコンパへ向かった。
/291ページ

最初のコメントを投稿しよう!