初めて結ばれた夜

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初めて結ばれた夜

祐輔と優菜が、交際をして 初めてのクリスマスを迎えた。 祐輔は、優菜とラジオ番組が 終わった時にデートを重ねたが 自分が高校生で自宅からの通学のため、 両親から外泊を許されなかった。 祐輔の心のなかでは、 優菜と二人きりになりたいと 願うようになっていた。 そして、祐輔は優菜にこう打ち明けた。 「優菜、おまえの心も身も オレに任せられるか?」 「祐輔、どうしたの?」 「優菜、オレはおまえが欲しい。 ずっと、オレのそばにいてくれるか?」 「祐輔、私はあなたのそばに いられて幸せよ」 「このまま二人きりになれる ところに行こう」 そして、二人が気がついた時は ラブホテルのある歓楽街に来ていた。 「行こう、優菜」 祐輔は、優菜の返事を待たずに 二人でラブホテルに入った。 そして、ホテルの部屋の鍵をもらうと 部屋に入った。 部屋に入ると祐輔は、 優菜にキスをした。 もう、祐輔には止められなかった。 キスだけでは二人をつなげない。 それは、自分でわかっていた。 「祐輔、私は怖いわ」 「心配しないで、オレがいる。 おまえ、ヴァージンか?」 優菜は、黙ってうなずいた。 「いいよな?おまえのヴァージンを オレにくれ。オレを愛している証に」 「祐輔、愛しているわ」 祐輔は、優菜をベッドに寝かすと そのまま優菜の服を脱がし始めていた。 やがて、白い肌を見せた優菜を 祐輔は、生まれたままの姿になって 抱きしめていた。 「あっ、痛い」 「じっとしていて、大丈夫だから」 どうやら祐輔は、優菜のヴァージンを もらったようだ。 本当は、祐輔自身は女性と関係を 持つようなことは何もなかった。 だから、祐輔にとって優菜が 初体験であった。 「優菜、愛しているよ」 祐輔は、何度も何度も 優菜の白い肌に触れていた。 優菜は、祐輔に肌に 触れられるたびに電流が走った。 そのたびに優菜は、 小さくあえいでいた。 祐輔は、そんな優菜が 愛おしく感じたのだろう。 優菜を、何度も抱きしめていた。 やがて、熱いひと時が終わり 祐輔は優菜に言った。 「ごめんな、痛かったよな」 「それは、いいの。 私、祐輔とこうなって幸せよ」 「優菜、これでオレたちは 一つになったんだ。 何があっても、おまえと 一緒に生きていく」 その言葉は、祐輔にとっての 誓いの言葉になっていた。
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