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 孤独を埋めるために、誰かの役に立ちたいと動く俺とは違って。シンが動くのは大切な国のため、家族のため。雲泥の差だ。 「もう、こんな無茶なことはやめろ」 「シンにとやかく言われる筋合いはない。俺が勝手にやってることなんだから」  誉めてほしいとか、お礼をしてほしいとかそんなつもりでやったわけじゃない。だけど、否定されるとは思っていなかった。  どうして自分がこの世界にきたのか、その事になにか意味があってほしいと思っていただけだ。 「それに。どうしたって死なないんだから。便利じゃないか」 「本気でいっているのか」 「シンだって、アルバートみたいに利用すればいいじゃん。なかなか便利でいいとおもーー」  バシン、と頬に衝撃を感じる。  痛みに目を見張ると、シンがいっそう険しい顔をして俺を睨んでいた。なんでそんな怒るんだよ。わけがわからない。今回は、アルバートが勝手にしたことじゃない。俺の意思でしたことなのに。 「俺を見くびるな。お前の力など必要ない」  シンはそう言い残して部屋を出ていった。  必要ないーー。じゃあ俺の存在意義はなんなんだ。なんでこの世界に俺はきたんだ。絵を描くため? 馬鹿馬鹿しい。  誰にも必要とされないのなら、俺はなんのために生きているんだ。
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