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ヒナちゃんが取り出した本をママが持っていってしまい、ヒナちゃんは不機嫌そうに宿題を出す。
一緒にさっさと終わらせると、ママはヒナちゃんに本を返した。
「そうだ。今日ねこの間の算数のテストが返ってきたの」
「何点だったの?」
「私は86点だった」
「私は80点」
「2人とも80点超えるなんてすごいじゃない。その調子で頑張ってね」
ママは上機嫌で夕食の支度に戻り、ヒナちゃんは戻ってきた本をかじるように読む。
私は、本当はテレビを見たかったけど、パパの部屋から適当に本を持ってきて、パラパラとめくって時間をつぶした。
一緒に夕食を食べ終えた頃、ヒナちゃんのパパが先に帰ってきて、ヒナちゃんは自分の家に帰っていった。
ヒナちゃんは気まぐれで、次の日はドッジボールに参加した。だけど、内野の片隅で避けているだけで、積極的に戦ってるようには見えない。みんなもやりづらいみたいで、最初はヒナちゃんを当てにいきもしていたけど、そのうちヒナちゃんは置物みたいになっていた。
だから、敵チームになった私だけがヒナちゃんにボールを投げていた。
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