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時間を越えて
それから1週間後、みはるが部室に着くと、佳奈がスマホをいじっていました。
「高柳さん、そろそろパソコン立ち上げて。今日中に新聞出すから」
ところが佳奈は画面から目を離しません。
「高柳さんっ!」
「あ、はい、すみません。今、やっとアプリが出来たところで」
「アプリができた? ゲームしてたんじゃなくて?」
意外な答えにみはるが問い直すと、
「はい、タイムマシンがようやく完成しました!」
「はああああ!?」
あまりの非現実に驚きの声をあげたところで、康永が部室に入って来ました。
「こんにちは、って、これ何?」
「このアプリを使えば行きたい時間に瞬時に移動出来るのです! 場所も指定することが出来ます。今こそ未練を晴らしに行きましょう!」
「は、はい!?」
「ち、ちょっと!?」
有無も言わさず佳奈がアプリを起動すると、3人はあっと言う間にその場から消えてしまいました。
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