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「あの~」
原田の元に近づく美奈子。
(!?)
冷や汗がでる原田。
「まずい!」
原田は慌ててサングラスをかけごまかし立ち上がった。
「助けてくれてありがと・・・」
「(震える小声)すいません」
一礼した原田は全速力で権田坂方面へと走って逃げて行った。
「!?」
あまりの出来事にあっけにとられる美奈子。
「えっ、あっ、ちょっと~‼あ~行っちゃった。それにしても、何処かで見たことあるんだけどな~?」
美奈子はスポーツサングラスの男に見覚えがあった。
ふと、バッグに目をやる美奈子。
「うそ~!!このバッグ5万もしたのに!!」
真っ白のバッグが汚い茶色の斑点模様に様変わりしていた。
「ん~~~~」
その時、ひったくり犯が意識を取り戻した。
美奈子の怒りの矛先は、ひったくり犯へと向けられていた。
「なんて事してくれるのよ!!」
美奈子は怒りに身を任せて、ひったくり犯の顔を殴った。
「ぐはっ!!」
ひったくり犯は、再び意識を失った。
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