第二章 最悪の休日

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「あの~」 原田の元に近づく美奈子。 (!?) 冷や汗がでる原田。 「まずい!」 原田は慌ててサングラスをかけごまかし立ち上がった。 「助けてくれてありがと・・・」 「(震える小声)すいません」 一礼した原田は全速力で権田坂方面へと走って逃げて行った。 「!?」 あまりの出来事にあっけにとられる美奈子。 「えっ、あっ、ちょっと~‼あ~行っちゃった。それにしても、何処かで見たことあるんだけどな~?」 美奈子はスポーツサングラスの男に見覚えがあった。 ふと、バッグに目をやる美奈子。 「うそ~!!このバッグ5万もしたのに!!」 真っ白のバッグが汚い茶色の斑点模様に様変わりしていた。 「ん~~~~」 その時、ひったくり犯が意識を取り戻した。 美奈子の怒りの矛先は、ひったくり犯へと向けられていた。 「なんて事してくれるのよ!!」 美奈子は怒りに身を任せて、ひったくり犯の顔を殴った。 「ぐはっ!!」 ひったくり犯は、再び意識を失った。
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