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第三章 インタビュー
そして、インタビューの当日。
球場入りした原田は、準備運動を入念にした後、先発予定のマーク・ケビンとブルペンでひたすら投げ込みをしていた。
マークは落差のあるスローカーブと145km/hの速球を武器に昨シーズン韓国球界で最優秀防御率と最多勝を獲得したスワンズの新外国人左腕である。
原田・マークのやり取りは全て英会話なので、日本語訳でお届けします。
「ハラダさん、アイカワラズ調子イイデスネ~」
黙々と練習する原田にマークが気さくに話しかけてきた。
「そうでもないよ、変化球がスライダーとフォークだけで、しかも、決め球が無いから困ってるんだよね~あと1球種、持ち球があると決め球無くても上手くいくんだけどな~」
原田が肩を落としマークに愚痴を溢した。
実際、原田のスピードはMAX140㎞とオーバースローとしては遅く、スタミナとコントロールが良いから持っている様なものである。
「ナラ、カーブのコツオシエマショーカ?」
「良いの?」
「モチロン!!ソノカワリ、ハラダさんもニホンの野球についてオシエテクダサイヨ、ワタシ、モットカチタイ‼ニホンノダシャミンナゲイタッシャ、ハラダサンノトウキュウジュツヤハイキュウニツイテモットオシエテクダサイ!」
マークは今シーズンここまで12試合投げて2勝5敗 防御率4.11と精細を欠いている。
「あぁ、良いよ」
二人はお互いのグローブでタッチし約束を交わした。
「おい、智!!監督がインタビューに行けだって」
「分かりました。マークごめん!!また、後で練習しよう。色々教えるから」
「OK!」
石井コーチに言われた原田はベンチへと行った。
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