第一章 ヒーロー

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「先輩、お疲れ様。今日は凄い投手戦だったね。」 後輩ウグイス嬢の寺山綾乃が三橋に声をかけた。 「綾乃ちゃんお疲れ。いや~、見応えのある試合だったね。あっ、トミーさんお疲れ様です。」 1塁側内野スタンドで観客を盛り上げたスタジアムDJ富井が戻ってきた。 「あぁ、お疲れ。そうそう、美奈ちゃん、あさっての選手一問一答の取材よろしくね。」 ウグイス嬢らは球団の広報も兼任している。 「はい。しっかり、取材してきます。」 「誰、取材するんですか?」 「原田選手。」 「えぇ~、皮肉屋の~!?」 「綾乃ちゃん、自軍の選手にそんな事、陰でも言うんじゃないの!いいね。」 「は~い。」 「よろしい。では、お疲れ様。」 そう言って三橋は部屋を出た。
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