特別な女の子

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デコピンしたところをよしよしと撫でてやると、詩乃は目を見開いて、キョトンとした顔でこっちを見てくる。 ……あれ? 俺、これ……結構大胆なことしてたりする? さっきまで小学生の時の夢を見ていたからか、あの頃のように無意識に触れてしまった。 途端に恥ずかしさが込み上げてきて、おずおずと手を引っ込める。 「わり……」 うっ……居たたまれない。 怪訝な表情で見つめてくる詩乃の視線から逃れるように目を逸らした。 「正宗……寝惚けてる?」 「…………そうかも」 ……そういうことにしておいてくれ。 最近の俺は、どうもおかしいみたいだ。 詩乃との距離をはかり倦ねている。 今の関係のままでは、もう俺の方が居られないのかもしれない…… そう、漠然と感じていた。
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