275人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
「時間は詩乃にあわせるからあとで連絡して。部活の邪魔してごめん、じゃあ」
「ま、待ってってば」
後ろから詩乃の焦った声がして、振り返る。
「 "一生のお願い"
たまには俺のも聞いてよね」
両手を合わせてお願いのポーズをすると、目を丸くしてこっちを見てる詩乃に俺は小さく笑い返した。
――――あれこれ考えるのはやめた。
この気持ちを、ちゃんと伝えよう。
茶化されても、誤魔化さない。
まっすぐぶつかって。
だってまだ、
一番大事な一言を伝えていないから……
最初のコメントを投稿しよう!