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それにしても。
九条さんと出て行けなんて言ったくせに。
僕に見張りをつけてこんな写真まで撮らせていたなんて——。
「お願い……お兄様……僕に話させてっ……」
「話?できるもんならしてもらおうじゃないか!」
「だって……こんなんじゃっ……アアッ……!」
汗で滑る身体は繋がったまま
僕は仰向けにされ
「言えよ。言いたいことがあるなら、さあ言え!」
「アア……」
傲慢で尖った瞳に見下ろされる。
一糸まとわぬ王様の
凛々しい肩幅から引き締まった胸筋へ僕は細い指を這わせた。
「お兄様は……本当に僕を愛しているんだね……」
「何だって?!」
「ンンッ……!」
怒りに任せた一突きで僕の身体が弓のように撓る。
それでも薄い笑いがだらしなく開いた唇から零れた。
「だって……嫉妬して出て行けと言ったり……なのに僕を見張って……後追い……あなただって……僕の後追いばかり……」
シーツの端を掴む。
指先まで快感で痺れていた。
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