episode260 復讐の計画②

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呑気にさえ聞こえる王様の呟きに。 「お兄様のバカァっ……!もう、早く……早く一緒にイって……」 限界を越えた僕は声を上げて泣きながら懇願する。 「それが人にものを頼む態度か?」 仕方ないにしても——今日の征司はとことん 「どうしょうもなく淫乱な僕の中でイって下さい、お願いしますだろ?」 とことん意地が悪い。 でも羞恥心や怒りが勝るほど今の僕に力なんかない。 「どうしようもなく……淫乱の僕のなかでっ……」 言われるがまま復唱する泣き顔を 不意に征司は撫で回し口づけた。 「お兄様……」 「俺のものじゃねーか、完全に」 放たれた言葉は独り言のように宙に浮いて。 重なる胸が発作の如くドクドク脈打ったかと思えば。 「アアッ……征司っ……ダメッ……!」 これ以上したら死んじゃう——。 「和樹……どこにも行くな」 生死さえ危ぶまれるくらいの愛でもって 征司は感情のすべてを僕の中に吐き出した。
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