episode260 復讐の計画②

7/30
前へ
/30ページ
次へ
そしてあっという間パーティーの日。 あの日から冴木とは顔を合わせていない。 連絡してもとにかく当日は君に合わせるから。 俺を信じていろと。 今は忙しいんだの一点張りで取りつく島もなかった。 「やあ、オフィーリア」 「椎名さん!あなたも呼ばれていたの?」 「まあね。君んとこのご当主からじゃなく、関係者からのお誘いだってのが誠に遺憾ではあるが」 言いながら洒落た色合いのモッズスーツに身を包んだ椎名涼介は、辺りを見回し肩をすくめた。 「それで君の作戦は?進んでる?」 パーティーが開かれるバンケットルームは ただでさえ人の出入りが慌ただしい。 「少し髪を巻こうと思うの。付き合って」 僕は内緒話すべく彼の手を引いて 一番近くのパウダールームに連れ込むと鍵をかけた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加