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―黒木診療所・地下― 影夜に案内されてオレは地下室に来た。そこに置いてあったのはスーパーコンピュータだった。しかも、その近くにはベッドがあった。そう、影夜が事前に用意していた〈オレが全力で戦えるスペース〉ってことだ。 オレはそこに早速横になってリンクギアの電源を入れた。 「いいか馬宙……コンピュータの制御は俺が何とかする。お前はただ目の前の敵に集中してればいい…分かったな。」 「ああ……それじゃ、行ってくるよ。……リンクギア、スタート!」 ―サイバーアース・スペシャルスタジアム― オレは最初からコネクトメイル姿でログインし、敵を待つことにした。ところが、そんなに待つこともなく…すぐに敵は来た。 ショルダーアーマーのスカルペイント、やっぱりそうだ。あの時噂になってた〈時止の死神〉ハワードのコネクトメイル・クーゲルだ。 『やはり最後まで残るのは君だったか……ヒロ。君とこうしてこの世界で対峙するのは何回目かな?』 『〈KRONOS〉壊滅戦以来じゃないか?あと……陽輝に毒を打ったっていうのは本当か?』 『嘘でなければここにはいない。それに…私個人としても、君とは一度戦ってみたかったものでね。』 『オレはあの日アンタが逃げたことくらい知ってたさ!いつか再建した暁に命を奪うとまで言ってくれちゃってさ!』 『フッ……御託はここまでにしよう。時間は有限だ、心行くまで楽しもう……〈蒼海の騎士〉!』 『お前を倒して陽輝たちを元に戻す!』 オレもハワードも同時に飛び出したこともあって、剣同士のぶつかり様も凄かった。衝撃波を伴い、鍔迫り合いが起きた。 相手の剣はとても重かった。そして、あれだけの速度で迫ってきたにも関わらずここまで正確に当ててくるなんて……只者なんかじゃないか。 けど…最後の一人なら、ここで逆転のひとつや二つくらい、いいだろ……ペガース! ペガースは俺の問いかけに答えるようにその目を青く光らせた。さあ…サイバーアース最高速度をマークしたオレの実力、余すことなく見せてやる!
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